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2022/03/23[ スマ本生活 ]

スマホより本を読む生活へ vol.3

今回は特別編です。
薩川先生におすすめの本を紹介していただきます。

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こんにちは。
今回私が紹介したい本は・・

「 残像に口紅を 」

 

この本を書いた人は「筒井康隆」です。平成になった年に発売しましたが、今でも人気順位の上位にいます。私もこの本を購入したく、本屋を3店舗ハシゴしたほどです。しかし、修学舎の図書室には置いています。「読みたい!!」と思った人は図書室へ行って読んでください。

 

では、本題です。

みなさんはたった数秒間の間に多くのものが消えたことに気づいていますか?例えば世界では1秒に1人のペースで人が死んでいます。その周囲の人は大切な人を亡くしました。今この間にも恋人との関係を消滅させ、愛を無くした人もいます。高い買い物をしてお金を無くす。勉強が難しすぎてモチベーションを失くす。など気づいていないことで多くの人が今も何かを無くしています。

みなさんも今この時間に何かを無くした、そんなことに気がつく本です。

「現実そのものが虚構だ」という主人公の考え方に従い、話が進んでいます。

簡単に言うと、「現実はフィクションだ」ということです。少しずつ物を無くしても、現実は問題ないのか、という少しずつ物を無くしつつ最後まで小説を書くという実験的な長編小説となっています。

少し難しい言葉が多いですが、頭ではなんとなくイメージしやすい言葉なので、作者が何を言いたいのか考えて読む楽しい作品となっています。

ぜひ読んでみてください!!

 

 

・・・と言いたいですが、

みなさんは今無くしているものに気づいていますか?

答えは「ら行のひらがな」です。これより上の文章には「ら行」が使われていません。

「ら行」がなくても先生の書きたいことはわかりましたよね?この本で少しずつなくなるものはひらがなです。この文章よりもっと長い文章が必要な小説を少しずつ使える言葉を減らしながら書いています。筒井康隆さんの語彙力に圧倒されながらこの本に引き込まれること間違いなし!!最後に残るひらがなは何なのか、使えるひらがなが少ない世界で書ける文章はどんな物なのか、みなさんの目でぜひ確かめてみてください!!